裏庭雪


三瓶は朝未明から雪。
それもかなり本気な降り方。
外はうす暗くて、けっこう寒い。
こんなとき思い出すことがある。
 
まず「シャイニング」という映画。
深い雪に閉ざされる冬のあいだホテルの管理人に雇われたジャックという男がしだいに常軌を逸した行動をとっていく話。

この暗さといい、この閉塞感といい、まるであの映画。 
ジャックの気持ちわかる気がする。

もうひとつは、小さいころ家族で八丈島という島に住んだことがある。
日本のハワイといわれるくらい雪になじみのないところ。
でも一回雪が降ったのを覚えている。

ある朝、雪が降っているのを知って飛び起きた。
住んでいた高台にある教員住宅のすぐ下の校庭が真っ白で、
それを見たとたんよく読んでもらった「さむがりやのサンタ」や「てぶくろ」などの雪にまつわる絵本の話が急に目の前で本当のことになったこと、そして空想してた一部が自分の中から飛び出しちゃった、あの雪の朝のことを考えるとすごくいい思い出。

シャイニングも好きな映画だし、こんな過去もあり意外と雪を憎んでない。(shun)